眠りの科学とワタシの生活

睡眠関係のネタを、睡眠の専門医である2児のママが書いてます。

快眠と子どもの健康のため、豆電球を点けっぱなしで寝るのをやめてみた

あなたは、寝るときに寝室を真っ暗にする派、小さな明りをつけておく派、どっちですか?

わたしは、もともと真っ暗派なのですが、夫が真っ暗はイヤ派であるため、結婚してからは、豆電球をつけた寝室で寝ていました。上の子が生まれてからも、その習慣を続けていました。

しかし、長男が1歳になった頃、日本の睡眠界の大御所である、宮崎総一郎先生の講演を聞く機会がありました。そのときに、「子どもが小さいうちは、豆電球であっても寝室に明りをつけていてはいけない!」という内容のことを言われたのです。
ガビーンとして家に帰り、さっそくその晩からわが家は、完全に消灯して就寝することになるました。

なぜ夜に明りがいけないか。それは、夜の時間帯に目に明りが入ると、眠気をもよおすホルモンであるメラトニンが、分泌されにくくなるからです。だから、質の良い眠りをとるためにも、体内時計をきちんと働かせるためにも、明るい電灯を点けっぱなしの部屋で寝るのは論外。
ただ、少しの明りなら許容範囲という話もあります。豆電球程度の強さで、色調が赤色系の光ならば、そう問題ではないかな、と思っていたのですが…まあ、少なくとも子どもには好ましくないらしい。

時は流れ、次男が生まれました。
すると、夫が提案してきました。また夜に豆電球をつけて寝ることにしようと。
わが家では、狭い寝室にみっちり布団を敷いて、家族全員で雑魚寝しています。真っ暗な中で、赤ちゃんが泣くときに大人が右往左往していると、寝相の悪い長男を蹴ったり踏んづけたりしてしまうおそれがあるだろうから、豆電球をつけておく方が安全だ、という主張でした。
わたしも、しぶしぶ同意しました。夫の主張はそれはそれで理にかなっていると思ったし、長男の生後最初の1年は豆電球をつけて寝ていたんだからまあいいか、という思いもありました。

というわけで、豆電球をつけて寝るようになったのですが…。
だんだんと、やっぱりこれはやめたいなあ、と思うようになりました。
一番の理由は、4歳の長男の寝つきが今までにも増して悪くなったように思えること。
わたしから見たら不思議なことに、彼は、寝る前に目を閉じないんですね。いつも、寝かしつけたあともぱっちり目を開けたまま、眠りに捕えられるのを待っているのです。そんな状態だったら、そりゃ、明りのついている部屋の方が寝にくいわ。

それに、豆電球が真上にあることも気に入りません。電球の明るさは弱くても、光源を直視していたら、当然その分たくさんの光が目に入っちゃいます。目を閉じていたって、ただ仰向けに寝ているだけで、まぶた越しに光は入ってくるわけで、わたし自身の眠りの質を上げるためにも、そのつもりもないのに光を目に入れながら寝ることは避けたい。

というわけで、問題を解決するために、豆電球以外の常夜灯をつけることにしました。
購入したのはこちら。

 

コンセントに差し込むタイプの明りです。これなら、光源が目に入ることはありません。赤色系の光であるというのは重要ですね。さらに、暗くなれば自動で点灯するというのも便利です。

昨日届いたので、さっそく使ってみました。長男は、見慣れない明りを前に大騒ぎして、いらぬちょっかいを出そうとしていました。まあ時間がたてば慣れてくれることでしょう。

最初は暗すぎるかな? と思ったけど、他の明りを完全に消灯した状態で点けると、みんなの輪郭がぼんやりと見える程度にはなるので、長男をふんづけないという目的は達せられそうです。
もともと暗い寝室の方が好きなので、わたしは快適に寝られました。息子たちの眠りには、いまのところ目立った変化はありませんが、原理的にはこの方が良いはずので、少なくともしばらくは、豆電球の代わりに使って行きたいです。

今後、何か目立った変化があったらご報告します。
また、じっさいもんだいどのくらいの明るさの光だとどの程度睡眠が障害されるか、検証している研究があるはずなので、そういう論文を見つけて、面白いことがわかったらそれもご報告いたしますね。