眠りの科学とワタシの生活

睡眠関係のネタを、睡眠の専門医である2児のママが書いてます。

毎日気持ちよく寝つくには、寝るための準備もたいせつです

昨夜は寝つきの悪い夜でした。
原因はわかっているんです。寝る前の過ごし方が、いつもと違っていたからなのです。

昨夜は、仕事でずっとかかわっていたプロジェクトに関する大事な会議が開かれたので、夫に子どもたちを見てもらって、ちょっと顔を出してきました。会議中あれこれ考え、お世話になった方々にあいさつしてまわり、家に帰ると9時近く。

それからは、目まぐるしく動きました。
自分がシャワーを浴び、次男に授乳し、長男に歯磨きをし、「オオカミと七匹の子ヤギ」のお話をして、寝付かせました。その間、全部で40分ほど。ネット中毒のわたしが、スマホを見る暇がありませんでした(笑)。

いつもと同じくらいの時間には寝かしつけられたことにほっとして、ふと気が付くと、…寝られない。

まあしょうがないのです。いつもならリラックスしてお風呂に入ったり子どもと過ごしたりしている時間帯に、会議に出席して仕事のことを考えるという、バリバリ緊張するようなことをやっていたのですから。


一般論として、寝る前2、3時間はリラックスする時間がある方が、スムーズに寝付けます。
たまに、寝つきが悪いことに悩む人の中で、寝る時刻の直前までガンガン仕事をしているという方がいるのですが、それはちょっとやっていることがまずい。人間の体は、なかなかそんなに都合よく、寝る時間だからとスイッチが切れてはくれないのです。
今寝つきが悪いと悩んでいる人は、意識して寝る準備をしていきましょう。

寝る準備とは、たとえばこんな感じです:

● 徐々に部屋の明りを暗くする。
● テレビや音楽の音量も抑えていく。
● パソコンやスマホも、寝る直前はできるだけ控える
● 自分にあったリラックス法を行う(ストレッチ、瞑想、アロマ、読書、などなど…)
● ぬるめのお湯で入浴する
● 仕事や心配事について、できるだけ考えない

寝る前のルーチンを一度決めたら、なるべく変えない方が、寝つきのためには良いです。
いったん体が寝る前のルーチンを覚えたら、「いつもの手順」を追うだけで、条件反射で眠くなるようになっていきます。

 

というわけで、昨夜のわたしは、寝る前のいつもの手順は追っていないし、仕事のことなんかで頭をいっぱいにしていたして、とうてい寝つきやすい状態にはなかったわけです。
今の年齢からこうもしょっちゅう寝られないと、一般的に不眠症が増える50代頃にはさらにひどいことになっているだろうなと思いつつ、睡眠のいろいろな原則を、自分の体で体感できるのは、ある意味おもしろいことです。