眠りの科学とワタシの生活

睡眠関係のネタを、睡眠の専門医である2児のママが書いてます。

結局せんべい布団はダメなんじゃないかと思い始めた

一昨日からせんべい布団で寝ているんですが、結局、新しい布団を買おうかと考え始めました。

一昨日の記事→SIDS予防のため、せんべい布団で寝ることにした顛末

なぜかというと、せんべい布団でも結局布団は布団、どれだけへたれていても、表面には柔らかさが残っているのです。

うつ伏せになって、わたしの顔面を布団に密着させてみたら、息ができなかった。

赤ちゃんがうつ伏せになれるようになったら、やっぱりこれじゃ危ないんじゃないかな、ということで。

だから、やっぱり、沈み込まないような固い布団ないしはマットレスが欲しいと思います。
そのことを夫に相談したら、「畳にじかに寝たらいいがな」。
…そうね。固さと言う意味では問題がないけど、さすがにそれはちょっと抵抗があるかな。

問題はどこでそういう布団を買うかですが。まあ、まずは手近なホームセンターなどから地道にチェックしていきます。安く済めばそれがいい。

この日本で、柔らかい布団の上で赤ちゃんと添い寝というのはきわめて一般的な風習だと思われますので、こういう反応をしているのを我ながら神経質じゃないかと思ったりもします。
ただ、仮にも科学者の端くれとしては、添い寝に都合の悪いデータが色々あるのを、まったく何の対策もしないでガン無視するわけにもいかないわけです。自分に都合のいいデータだけ信じて、都合の悪いデータはガン無視っていうのを、一応専門家を名乗っているわたしがするのは、科学的じゃないというか、カッコ悪いなー、と思って。

かといって添い寝を完全にやめるのも難しいので、せめてなるべく安全な環境で添い寝しよう、という方向性ですね、今のところ。

ちなみに、アメリカにおける1歳未満の赤ちゃん9073件の死亡を分析した論文(参考文献は文末)によると、

● 4か月未満の赤ちゃんにおいて、乳幼児突然死症候群SIDS)のリスクが上がる要因は、添い寝。
● 4か月以上の赤ちゃんにおいては、寝る環境にモノが置いてあったことと、うつぶせ寝。

だそうです。

まだ自力で動けない赤ちゃんは、呼吸ができない姿勢になったり、添い寝している大人が覆いかぶさったりしたときに逃れようがなく、動ける赤ちゃんは、自分からうっかり、呼吸ができなくなるような状態に転がっていってしまうのかもしれない…という風な考察がなされていました。

今もこれからも、赤ちゃんがしっかりするまでは、わたしの布団でうっかり赤ちゃんを覆ってしまったりしないよう、要注意ですね。枕はすでに、添い寝のときには使っていません。明らかにフカフカして危険そうですから。

あー、早く、気楽に寝られるようになりたいな!

参考文献:
Pediatrics. 2014 Aug;134(2):e406-12. doi: 10.1542/peds.2014-0401. Epub 2014 Jul 14.Sleep environment risks for younger and older infants.Colvin JD, Collie-Akers V, Schunn C, Moon RY.