眠りの科学とワタシの生活

睡眠関係のネタを、睡眠の専門医である2児のママが書いてます。

睡眠のためには、無理せずエアコンをつけた方がいい

今年度に入ってから何かと忙しく、すっかりブログの更新が滞っておりました。
でも、最近になって、1歳の次男が夜中に起きる回数が1~2回程度と、前よりまとめて寝てくれるようになってきたので、少し余裕が出てきました。また少しずつ更新していきたいと思います。
 
さてと、まだまだ暑いですね。
この時期、患者さんと話していると、「暑いので寝にくい」と言われる方が、少なからずいます。
睡眠時無呼吸症候群のためにCPAPを着けている方の場合、器具を装着していることによって暑さがよけいにつらく感じられるようです。
不眠症の人も、暑さのせいで寝つきの悪さや熟睡できなさが悪化することがときどきあるようです。
レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)の人の中にも、暑い時期に症状が悪化する人がいます。
 
暑い時期の夜間にエアコンを付けるかどうかは、個人差の大きい問題であると感じています。
わたし自身は、いまは、夫がかなりの暑がりであるために夜通しエアコンをつけて寝ています。
でも、一人暮らしをしていた頃は、夜間はエアコンを付けずに耐える派でした。
なので、エアコンをつけないで寝たいという人の気持ちも、わからなくもありません。
 
まあ、暑かろうがなんだろうが、本人としてはそのせいで眠りにくいということはない、昼間も元気で過ごせているということならば、無理にエアコンをつけることはないと思います。
 
でも、暑さのせいで寝にくい、熟睡できない、夜中に何度も目が覚めてしまうという方には、ぜひ、エアコンをつけて寝ることをおすすめしたいと思います。
それだけでよく寝られるようになるならば、睡眠薬などを使うよりもよほど副作用が少なく安全な方法です。電気代も、暑さで眠れなくなって体調を崩した場合にかかる医療費や、仕事を休むことによる損失のことを考えると、そう高いものではないと思います。
 
あと、よく聞く話は、寝始めだけエアコンをつけて、夜中に切れるようにタイマーを設定している、というものですね。これも、そのまま朝までさほど気にならず眠れるならばそれで良いとい思います。でも、もしも夜中に暑さで目が覚めて眠れなくなったりことがあるならば、もっとエアコンを付ける時間を長くする、場合によっては朝までつけっぱなしにする方が良いのと思います。