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眠りの科学とワタシの生活

睡眠関係のネタを、睡眠の専門医である2児のママが書いてます。

長時間労働について、睡眠障害を診る立場から思うこと

睡眠雑記
巷では長時間労働による過労死が話題になっていますが、睡眠のためという観点から、長時間労働に関して日ごろ考えていることを記しておきます。
 
それは、睡眠のためにも、長時間労働という慣行は、ぜひなくなって欲しい、ということです。
 
患者さんと話していると、ときどき、「この人、長時間労働でさえなかったら、病院に来る必要ってないんでは」と感じられる場合があるんですよね。
 
長時間労働だと、睡眠時間が削られやすいですよね。で、睡眠時間が足りなくなると、当然、眠くなります。中には、睡眠不足に特に弱くて、他の人がまだまだ耐えられる状況でも居眠りしまくるようになるタイプの人もいます。
そういう人が、上司や同僚から注意されて人間関係が悪くなったり、自分でも「自分は居眠りするなんてだめなやつだ」と自己肯定感が落ちてメンタルを病みやすくなったりします。交通事故や労働災害の危険が増えることも、言うまでもありません。
 
こういう人でも、週40時間程度の労働なら人並みに働ける場合は多いと思われます。でも、長く働かせられるばかりに、仕事がうまく回らないし心身も壊すしで、結局退職してしまう羽目になる。あるいは、居眠りしすぎるからって、クビになることもある。なんともったいないことでしょう。
 
もちろん、睡眠に限らず、その他の健康問題でも、あるいは、育児や介護などの長く働けない事情を抱えた人でも、似たようなものだと思います。
 
それぞれの人が、自分にとって最適な労働時間で、胸を張って、社会の一部として活躍できる、そんな世の中にしていきたいものです。