眠りの科学とワタシの生活

睡眠関係のネタを、睡眠の専門医である2児のママが書いてます。

あと10分待ちましょう ~やっと寝た赤ちゃんを起こさないためのキホン知識~

「寝ついた赤ちゃんをベッドに降ろしたら、とたんに赤ちゃんが泣きだした」、よく聞く話ですね?

うちでも、ときどきやっちゃいます。
焦ってるときは、特にいけません。
早く寝てほしいのにぜんぜん寝てくれないと、けっこうなストレスですよね。

逆に言うと、親が焦らずにゆったり構えることが、赤ちゃんにゆっくり寝てもらう秘訣です。
赤ちゃんが寝ついたなー、と思ってから、ベッドへ移すまで、十分~十五分は待ちましょう。
赤ちゃんが深い眠りに入ってくれれば、起きにくくなりますから。

ベッドに置いたとたんに赤ちゃんが目覚めてしまうのは、まだ眠りが浅いうちに移したから、という場合がけっこう多いと思われます。
寝てすぐは、傍から眠っているように見えても、本人の意識はまだけっこう活発だったりしますからね。少なくとも、大人はそうです。授業中とか会議のときなどに、周りから「寝てたね」と言われたのに自分では寝ていたつもりがまったくなかったということはありませんか?(わたしは、大ありです……) 

赤ちゃんもきっと同じで、寝ついてすぐは、寝ているように見えても、まだなんとなく周りのことがわかっているんでしょうね。だから、大好きなお母さんやお父さんから離されたことにすぐに気が付いて、泣き声を上げるのでしょう。

ぐっすり寝るまで待つ間、ずっとゆらゆらしたり、寝かしつけの歌を歌ったりしなくても大丈夫。様子を見ながらあやす動作を止めて、膝の上にでも赤ちゃんを置いて、本でも読んでいましょう。それでぐずるようなら、また少しあやしましょう。そうして、「もうけっこう長い間、ぴくりともせずに寝てるな」と感じられたら、ベッドにそっと移動させましょう。
赤ちゃんが身じろぎしたり、薄目を開けたりしている間はまだ早いかも…。でもうちの子は、たまに薄目を開けるような寝方のときでもベッドに移したら寝てくれる場合もあるので、ご自分の赤ちゃんに良いタイミングを探ってみてください。

もちろん、赤ちゃんはひとりひとり違うので、この方法でうまく行かない子もいるかと思いますが…。
でも、まだ試していなかったという人は、ぜひ、赤ちゃんがぐっすり寝るまで、じっくり、体から離さず様子を見ていてあげてください。

さて、この記事を書いている間に、わたしの膝に乗せた授乳クッションの上でまどろんでいた次男が、完全に寝たようです。そろそろベビーベッドに移ってもらって、わたしは夕食の仕込みでもいたしましょう。