「早起き」はいいこと? その意外な落とし穴
「早起き」はいいこと、そう思っていませんか?
1万9千人のデータからの検証
- 小中高生の起きる時刻はこの20年ほどで早まっている
- しかし、寝る時刻は早まっていない。
- 睡眠時間は、むしろ短縮する傾向にある。
早寝を伴わない早起きは、睡眠不足につながる
風邪薬や痛み止めに入っているカフェインの話
どんな薬にどの程度のカフェインが含まれているか
カフェインを薬から摂るメリット
カフェインを薬から摂るデメリット
個人的な考え
日本の若手医師が睡眠専門医となるには
現状で考えられる方法
今後は、睡眠専門医を養成する仕組みの整備が必要
CPAPの加湿器は、春になったらとってもいいの?
春になったらCPAPの加湿器を外して良いか ~わたしの意見
この悩みは、日本ならでは?
遮光性の低いカーテンを寝室に…と思い立ったが、探しにくかった
おすすめの理由
でも、遮光性の低いカーテンって探しにくい
遮光性の高いカーテンはこんな場合におすすめ
我が家のカーテン選びの結果
『極論で語る睡眠医学』と、そこに寄せられた感想が面白かった
『極論で語る睡眠医学』という本を読みました。
睡眠医学の分野にはこれまでありそうでなかった本で、大変面白かったです。
そして、この本にamazonで寄せられたレビューが、また、興味深かったです。
小児科医とおぼしき、kamekurasanという方によるレビューです:
---(レビューからの引用はじめ)------
本書において、思春期児童の睡眠障害について触れた章の中で筆者はこう述べます。
「10代に朝型を強制するのは犯罪行為である」
これだ!と我が意を得た思いで打ち震えました。しかもエビデンスがある!
「朝起きられないのは甘え」「だらしない」「怠けるな」「しつけが悪い」「学校くらいいけないとだめだ」「こんなことでは将来真っ暗だ」・・・そんなことを言われて傷つき不安になり、さらに睡眠に異常をきたす思春期児童のなんと多いことか。もちろん甘えでも怠けでもしつけのせいでもありません。
読了後には自信を持って言えます、「起きられなかったら眠ってていいよ」と。
---(引用おわり)------
本ブログにおいて、今まで何度か、「居眠りしていると怠けていると言われる」問題について書いてきましたが、実は、「朝起きられない」睡眠障害も、同様の問題をはらんでいます。
すなわち、まさにこのレビュワーの方が書かれたように、「朝起きられないのは甘え」「だらしない」「怠けるな」…そう言われた子たちのなんと多いことか。そしてそのように言い放つのは、上にも指摘されているように、まったく本人のためにならないことなのです。
わたしのように睡眠障害を診ることを専門とするものだけでなく、やはり小児科医の先生も同様の現象を目撃していらしたのだとわかりました。分野が違っても同じ体験をしていたという意味ではうれしいような、睡眠障害の当事者の方を思うと残念なような…。
「朝、起きにくい」 代表的な原因 3パターン
前回の記事の続きです。
1.睡眠不足が原因で起きにくい
2.夜型なのに早起きしようとして起きにくい
3 睡眠時無呼吸症候群や、周期性四肢運動症にかかっている
55歳。いびきがうるさいと家族から言われている。半年前から、朝起きるときに頭痛があり、口もカラカラに乾いている。起き出すときがとてもしんどいが、起きられないほどではない。